GfKジャパンは先頃、2017年上半期の主要ゴルフ用品小売市場の調査結果を発表した。同レポートによれば、今年上期の市場規模は前年比2%減の811億円になったという。分類別に見ると、ゴルフクラブは金額前年比4%減、ボールは同2%減と苦戦したが、シューズやキャディバッグ、グローブなどを含む用品類は同3%増とプラス成長に転じた。クラブ、キャディバッグ、シューズなど多くのカテゴリーで平均単価の上昇がみられたという。
<h3>クラブ 縮小傾向にある中、ドライバーでは新製品がけん引</h3>
クラブではフェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアンなどがマイナス成長となったが、ドライバーは飛距離性能を向上させた新製品がヒットしたことで金額前年比6%増となった。複数のメーカーからこうした製品が発売されたことで、今年上期のドライバー販売では新製品(当年販売モデル)の構成比が高まったという。
その結果、ドライバーの税抜き平均価格は前年同期から約5000円上昇し、5万円に達した。飛距離に対するゴルファーの意識は高く、買い替えを喚起する大きな要素となっていると分析している。
<h3>ゴルフシューズ スパイクレスモデルが拡大</h3>
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前年は市場が縮小したゴルフシューズは金額前年比4%増に転じた。ここ数年市場を下支えしていたダイヤル脱着式シューズは拡大が一服しているが、新たにスパイクレスシューズが徐々に注目を集めている。近年のスパイクレスシューズは、グリップ性能が向上していることからプロゴルファーでも使用が増えている。スパイクレスシューズの販売数量構成比は、前年同期から5ポイント拡大し26%となったという。
<h3>キャディバッグ 軽量モデルが5割弱へ</h3>
キャディバッグではここ数年、重量が3kg未満の軽量モデルの販売が増えている。今年上期では、3kg未満の数量構成比は前年同期から6ポイント拡大し46%となった。販売数量ランキング上位にも口径の大きな3kg未満のモデルが多くランクインしたという。
同上期の傾向について、GfKジャパンでは次のように総括した。
「市場縮小が続くゴルフ用品販売だが、今上半期はメリットが明確で訴求軸が新しい製品によって需要が喚起される例が多く見られた。下半期は、各社よりクラブを中心に新製品の発売が予定されており、市場回復が期待される」
GfKジャパンが総括するように、モノ余りのご時世、旧態依然とした商品では需要を喚起できない。使用メリットが明確で斬新なデザインコンセプトが無ければ、市場で埋もれてしまう。各社が叡智を集結したニューモデルの登場が待たれる。