このような状況下、高反発の国内発売に踏み切ったのがグローブライド。同社は今年4月、中国で高反発仕様の『GⅢHR-712』を発売したが、9月より姉妹品の『GⅢ460HR』ドライバー(メンズ、レディス各1本11万5000円)を日韓市場へ同時投入することを決めた。
時間差はあるが、アジアマーケットをほぼ同時に高反発で攻める算段で、COR値はSLEルール(0・830)の上限を大きく超える0.870を達成しているという。同社によると、
「高反発時代の数値を超えた当社過去最高値です。日本市場は当初、来年2月のフルモデルチェンジ時での投入を検討していましたが、専門店でのヒアリングや試打会を通じた一般ゴルファーの印象など、需要はあると判断しました」(販促課増本嘉伸課長)―。
国内市場で『GⅢ』の発売周期は2年サイクル。今年はその2年目になるため、高反発仕様は2013年先行発売モデルという位置づけになるという。
同社のクラブ販売に占める『GⅢ』の比率は10%未満と少なく、取扱店舗も100件ほどでしかない。しかし、プレミアム市場は『マジェスティ』の一人勝ちという状況で、失地回復を図るには、『GⅢ』は格好の商材といえる。団塊の世代に再訴求するためにも、"高反発"はまたとないキーワードだ。
現在、高反発をやらないと明言しているのはダンロップスポーツなど一部のメーカーに限られている。揺れ動くメーカーの気持ちは、何かの拍子で一気に傾くかもしれない。