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  • 月刊GEW12月号 旧弊を撃破!ゴルフ界AI前夜の胎動

    ハッシュタグ「小俣光之」記事一覧

    前回、当社の「比較分析」機能を使って練習場の「料金変更」に伴う来場者数や客単価の増減について分析しました。平日や土日の料金を、時間帯別に変更することで、概ね良い結果が得られたことを確認できました。そこで今回は、別の話題を考えていたのですが、珍しい成功例がありましたので、前回と似たような話題ですが紹介します。 同システムを導入する練習場に弊社スタッフが訪れた際、 「球単価を数年前に下げた効果が出てきて、売上が伸びています」 というコメントを得ました。その話を聞いた筆者は、 「ゴルフ業界でコロナ特需のピークと言われている2021年よりも売上が伸びたの? そんな練習場はなかなか聞かない!」 と驚き、実際にその様子をデータで確認してみました。 なお、この練習場はショートコースを併設していますが、過去からの経緯で、コースと練習場を「セット販売」で利用した来場者の回数がカウントされず、来場回数が実際よりかなり少なくカウントされます。2021年時点と2024年時点でも、その点は変わらないため、比較自体に問題はありませんが、来場回数の数値自体は意味がないため、数値はマスクし、グラフの様子だけを見ていこうと思います。 まずは前回紹介した「比較分析」で、2024年と2021年の様子を比較してみましょう。 図1のように2024年1月1日から同年12月31日の範囲を指定し、これと比較する対象期間を2021年1月1日と指定します。日数は自動で同じ期間になります。 図1 図2が2024年1年分と2021年1年分の「総来場回数」の様子です。青が2024年です。どの時間帯でも2021年よりかなり来場回数が伸びている様子が分かります。 図2 次に図3が「平均打球数」の様子です。先に説明したように、この練習場ではショートコースとのセット販売で打席に入った人の来場回数がカウントされないので、平均打球数は高くなってしまい、値自体は意味がないのですが、比較は一応できます。平均打球数はほぼ変わっていないという感じでしょう。 図3 図4の「総打球数」を見ると、総来場回数と同じ傾向が伺えます。1回当たりの打球数は変わらず、純粋に来場回数が増えた分、打球数も増えたと言えます。 図4 図5の「平均ボール利用額」を見ると、2024年の方が低くなっています。平均打球数が変わらないので、球単価を安くした分、利用額も下がったということです。客単価の下落はかなり嫌なデータですが・・・。 図5 図6の「総ボール利用額」を見ると2024年の方が上がっています。客単価が下がっても来場回数が増えた分で売上は伸びたということです。 図6 2021年は新型コロナウイルスの影響で三密の遊びが制限され、屋外のゴルフ練習場はほぼ安全ということからコロナ前に比べて来場が増え、そのピークが2021年でおよそ18%増えたと言われています。2021年のピークから徐々に来場は減り、2024年はコロナ前の106%まで戻ったと言われています。そんな中でこの施設の売上が伸びたのはすごいことです。もう少し他のデータも比較してみましょう。 図7は「年代別チャージ額」の比較です。20歳代〜60歳代でチャージ額が伸びています。 図7 図8は「年代別ボール利用額」の様子です。50歳代がかなり伸びています。 図8 図9の「年代別総来場回数」で見ても50歳代がかなり伸びていますが、それより若い世代もしっかりと伸びています。ゴルフ業界でのボリュームゾーンは50歳代〜70歳代ですので、球単価を下げて若い世代が特に増えたと言えるでしょう。 図9 「比較分析」だけでなく、「来場者分析」でも見てみます。図10のように期間を2024年と2021年の比較ができるように指定します。まずは図11の「総来場者」の様子を見ます。左が2024年、右が2021年です。全体的に増えていますが、特に若い世代が増えている様子が分かります。 図10 図11 続いて図12のように指定して「新規来場者」、つまり指定期間内に新しくICカードを作成した人の様子を見てみます。新規来場者で見ると、図13のようにさらに若い世代を中心に増えたことが分かります。 図12 図13 日本の人口が減少するため、ゴルフ業界に限らず集客はどんどん苦しくなる傾向です。そのため施設・設備を立派にしつつ、価格を上げて売上を確保したいと考える練習場は多いと思います。コロナ収束後、夜の来場が減ったので、夜にお得なプランを追加するなど部分的な値下げはあったとしても、全体を値下げするというのはかなり難しい判断だったと思います。この練習場では価格を下げ、すぐに売上増になったわけではないのですが、数年かけて売上増を達成しました。 もっとも、この練習場はもともと1階2階は全自動打席で快適な練習環境であり、立派なショートコースも備える魅力的な施設でした。単価を下げることで特に若い世代への敷居を下げ、来場してみたら快適な環境だったので常連化するという好循環が生まれ、来場回数をどんどん増やすことができたのでしょう。 練習場ごとに立地も設備も違いますので、成功例を真似れば同じ結果が得られるというわけではありません。とはいえ、しっかり現状を分析した上で手を打てば、コロナピークを上回る売上を実現することもできるという、素晴らしい成功例だと感じました。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2025年3月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら
    (公開)2025年11月09日
    先月号まで3回連続で、ゴルフ需要産業調査研究所・山岸勝信代表によるマクロ分析をシステム化した様子を紹介しました。その初回で「将来的には自分の練習場に関するデータだけは見られるようにしようと考えています」と予告しましたが、その機能が完成したので紹介します。 前回、福島県いわき市の練習場・荒川ゴルフクラブのデータを、佐藤社長のご好意により掲載させていただきました。今回は都心部の練習場にも相談してみましたが、許可がもらえなかったため、荒川ゴルフクラブのデータで紹介します。 まず、荒川ゴルフクラブを中心とした半径15kmの円が表示されています。黒色でマークがあるのは圏内の競合ゴルフ練習場の場所です。半径15kmを圏内としている理由は後で説明します。 地図表示を他のパターンにして、いわき市がどのくらい大きいかをわかるようにしてみました。前回までのマクロ分析画面と違い、今回の画面では練習場実データも扱っています。2024年は、いわき市から5万5920回来場があると表示していますが、いわき市は巨大で半径15kmをはるかに超え、これでは来場分布がよくわかりません。 来場分布を市区町村から郵便番号に変更すると、大きな市でも来場分布がよくわかるようになります。平愛谷町一丁目から7464回来場がありました。郵便番号もエリアの大小ありますが、様子は掴めます。 地図を航空写真にすると地形もよくわかります。直線距離でほぼ15km離れている四倉町鬼越から1113回も来場がある様子がわかります。 前回も説明しましたが、最適商圏はこの表からわかります。商圏を広げると対象人口が増えますが、競合練習場があると競合打席数が増え、競争力が等しい場合を仮定しているマクロ分析では、期待可能来場回数が分散して減ってしまいます。 荒川ゴルフクラブでは半径15kmが最も良い数字でした。実際には直線距離15kmはかなり遠い印象ですが、実データを見ると四倉町鬼越から多くの来場があります。競合練習場が北側にないのが大きな理由だと思いますが、このようにマクロとミクロを合わせて考えると見落としが防げます。 荒川ゴルフクラブの実際の年間総来場回数は、この画面でも同時に見られるようにしました。マクロ分析での「年間期待可能来場回数」は2万1000回くらいですが、2021年のコロナ特需ピークでは8万8000回を超えていました。今年も11月時点ですでに年間期待可能来場回数を大きく上回っています。 また、いわき市では震災復興特需がちょうどリニューアルした2014年直後にありましたので、その様子も数字に表れています。図5でわかるようにこのエリアでは、人口減少の割合が比較的高く、2020年に対して2035年には2割5分減ってしまいます。とはいえ、日本ではゴルフをやったことのない人の割合が非常に高いので、地域でゴルフ体験を増やすなどの努力で人口減少とは関係なくゴルファーを増やすことは十分可能なはず。学校との連携など、子供たちがゴルフに触れる機会を増やす取り組みを始めている練習場も増えています。 荒川ゴルフクラブでは、インドア練習場も併設してレッスン環境を整備したり、毎月のコンペなどイベント開催にも力を入れ、11月12日には昨年に続きプロアマコンペを開催しました。今年は女子プロの卵を各組に入れて楽しんでもらおうと、本誌連載中の加藤陽さんの協力により、20組のコンペを開催してお客さんを楽しませていました。 「練習場は装置産業だなんて言う人がいるが、全然違う」 と佐藤社長は言います。続けて、 「スタッフの挨拶・笑顔、掃除、整理整頓、そしてお客さんがびっくりするような体験を提供し続けることが大切。練習場でのお客さんの様子を観察して、データを確認し、頭を使わないと練習場経営をしている意味はありません」 佐藤社長は変化を見逃さず、すぐに手を打ちます。この積み重ねにより、マクロ分析を圧倒的に超える集客力を実現しているのです。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2024年12月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら
    (公開)2025年08月17日
    今回も分析システムの新機能について紹介しますが、この機能は今のところ、ゴルフ練習場向けには公開していません。システム管理者である当社のみ使える機能ですが、将来的には導入施設が自社のデータを見られるようにするつもりです。 見られるのは練習場の実データではなく、マクロデータです。当社の顧問で、ゴルフ需要産業調査研究所の山岸勝信代表が長年手がけた「マクロ分析手法」をシステム化したものです。画面イメージを紹介しながらわかりやすく説明します。 マクロ分析では、全国のゴルフ練習場のデータを扱いますが、屋外練習場とインドア練習場も扱います。図1では無理やり日本全体を表示して練習場の位置を表示しましたが、もう少し拡大した様子が図2です。当たり前ですが、山ばかりのところに練習場はないものですね。 さて、漠然と練習場の場所を見ていても仕方ないので、特定の練習場の様子を見てみましょう。マクロデータは練習場の実データを使うわけではないので、どの練習場を紹介しても良いのですが、実データと比較するとわかりやすいので、今回も福島県いわき市の荒川ゴルフクラブのデータを見ていきます。 荒川ゴルフクラブを中心とした半径10㎞の円が表示されて、周辺練習場の位置も表示されます。練習場の位置をクリックすると、図5のように練習場名とともに「指定する」ボタンが出てきます。これを押すと図6の表が表示されますので、その内容を詳しく説明します。 図5 「練習場名」に続いて「系列」がありますが、これは「ゴルフパートナー」など複数の練習場を運営している場合に「系列」が表示されます。手作業で入れた情報なので、参考程度にしてください。 「形態」は「通常」か「インドア」です。ここも手入力でデータを入れました。「打席数」は練習場の打席数です。「競合打席」は該当行の練習場を中心とした圏内(ここでは半径10㎞)に存在する練習場の打席数を合計したものです。 「指定圏内練習場来場回数」は、指定圏内(ここでは半径10㎞)で、年間何回ゴルフ練習場に来場する見込みがあるか、です。この部分が山岸代表のノウハウで、総務省「社会生活基本調査」のゴルフ人口に、当社の練習場データ傾向を加味した情報と、国立社会保証・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」を元に「期待可能年間来場回数」を計算した結果です。人口データは計算可能最小単位の「全国町丁別」に計算しました。これまで山岸代表が一人で作成したものは、2015年に公開されたデータを使って、2030年までの「将来予測」を計算しましたが、当社と連携したことで、2020年の公開データを使って2035年までの将来予測も計算しました。 「1打席あたり来場回数」は、「指定圏内練習場来場回数」を「競合打席数」で割った値です。全ての打席の魅力が等しく、ゴルファーは均等に分散するという仮定での、1打席あたり年間来場回数です。将来予測も計算してあります。 「年間期待可能来場回数」は、「1打席あたり来場回数」に該当練習場の「打席数」を掛けたものです。これが該当練習場のマクロデータによる年間来場回数の推定値です。 以上について簡単な言い方をすると、「該当練習場を中心とした半径10㎞圏内の年代別人口を元に、社会生活基本調査のゴルフ参加率、ゴルフ活動率、さらに当社の練習場実データでの傾向を使って計算した年間来場回数推定値」という感じです。 ゴルフ練習場に限らず、新規店舗を出店する際には商圏調査を行います。その際、国勢調査の人口データを使えば大雑把につかめますが、より高い精度で推定したのがこのデータです。推定値より実来場回数が多ければ、競合練習場よりも集客力が高い可能性があります。 また、将来の来場回数予測を見れば、将来を考えた投資計画や客単価の目標設定などに役立ちます。全国的には、2030年には2020年前後に比べて8割から6割に減る予測です。若者が多い地域は8割程度、若者が少ない地域は6割近くまで減少しますが、ゴルファー比率は非常に低いので、全国の改革は無理としても、近所のゴルファーを増やす努力をすれば、そこまで減少しない可能性も十分あります。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2024年9月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら
    (公開)2025年03月01日
    今回は、最近追加したばかりの機能である「打席商品分析」を紹介します。「打席商品」という言葉は聞き慣れないかもしれませんが、簡単に言えば「時間貸し」や「球貸し」など、打席で練習する際の「プラン」だと考えてください。 時間貸しと球貸し以外にも何かあるの? と思うかもしれませんが、このシステムでは時間貸しに「球数制限」をつけたり、球貸しに「時間制限」をつけたりできます。 打席商品の構成によって、集客や客単価は大きく左右されます。経営の重要課題と言えますので、今回は打席商品を効果的に構成しているいわき市の荒川ゴルフクラブのデータを使いながら、現状分析をしていきます。同施設の佐藤社長が、データの公開を快く承諾してくださいました。先に荒川ゴルフクラブの料金体系を説明しておきます。 図1 まず「球貸し」です。図1のように時間帯や平日・土日祝日で単価が違い、ボール代の他に入場料・照明料がかかります。 図2 図2が時間貸しの説明です。時間貸しだけで4種類設定されていることが分かります。 では、分析画面を見ていきましょう。まず、図3のように分析の期間を指定できますが、今回は2024年3月の様子を紹介します。分析の時刻範囲を指定することもできますので、後で説明します。 図3 「家事の邪魔」の男性客 図4 荒川ゴルフクラブでは平日と土日祝日で料金体系が大きく違うため、まずは平日の様子から見ていきましょう。図4は、時間帯ごとにおける打席商品ごとの来場回数です。9時のオープンと同時にほとんどの来場者は「打ち放題」を選択していることが分かりますね。佐藤社長は分析システムが完成する遥か前から来場者の様子を観察し続け、その結果、 「平日午前中の客層は、奥様から『家事の邪魔だからどこかに行ってきて』と言われた年配の男性」 と判断。そこで、9時のオープンから12時までは、打っても打たなくても気兼ねなく滞在してもらえるプランを考えました。9時に利用開始した人の多くは12時まで打席を利用するので、9時オープン時点で満席になるとお昼を過ぎるまで打席に入れません。そのためオープン前に行列ができます。 ちなみに、この時間帯でも「球貸し」を選択できますが、多くの来場者は佐藤社長の見込み通り「打ち放題」を選択しています。 午後になると300球の上限付きの「サービスタイム」を選択する人が増えます。「球貸し」を選択する人よりも少し多い感じでしょう。平日の午後も、平日休みの若い人が来場して、12時から16時半までのサービスタイムに300球の上限を設けています。「300球上限つき時間貸し」などと制限があるようなネーミングではなく、単に「サービスタイム」と名付けたのは流石だと思います。サービスタイムが終わる16時半以降は、仕事を終えた人たちが「球貸し」で利用しています。 図5<br /> 図5は、それぞれの打席商品の打球数です。9時から12時までは、お友達とゆっくりお話しできるよう、「打ち放題」の時間制料金にしていますが、荒川ゴルフクラブの常連さんは熱心なゴルファーが多いので、実際にはかなりの球数を打っています。午後のサービスタイムは平均すると、300球に少し届かないくらい。「球貸し」の平均打球数は150球弱なので、ほぼ倍ということがわかります。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2024年7月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら
    (公開)2025年01月26日

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