1. 注目記事
  2. ギア評価

なぜTRPX『アフターバーナーAB501』は高初速・低スピンが打ちやすいのか

ギア評価 浅水敦
TRPX アフターバーナーAB501

TRPXの『アフターバーナーAB501』(6万円)は、今市場で最もニーズの高い50g台のドライバーシャフトにおいて、ボールに圧倒的な推進力を与えることをコンセプトに開発された。そのミッションは、「ヘッドスピードを上げる」から「ボールスピードを上げる」こと―。

構造は、「FOOP TECHNOLOGY」を全長に採用することで、初速の向上とスピン量の軽減を狙っている。フープ層はシャフト本体に対し配向角度90度に繊維が配向された層のこと。

これをフルレングスで用いることで、ダウンスイング中に楕円になるシャフト径を真円に戻す効果があるという。TRPX史上、「走り」、「しなり」、「振り抜き」をより感じやすく設計を施したという自信作だが、果たしてその実力は?

豊富な試打経験を持つギアの賢者・ソクラテス永井延宏プロ、様々な角度から検証する。

永井延宏プロ
1969年埼玉県生まれ。アメリカ・オーストラリアでの経験をもとに、グローバルな視野と独自のティーチングメソッドを構築。NPO法人ゴルフアミューズメントパークの理事として、ゴルフ市場の発展や指導者の育成にも携わる。2006年度レッスンオブザイヤー受賞

『アフターバーナー』永井延宏プロの試打評価

TRPX AFTER BURNER AB501(アフターバーナーAB501)

特徴は、国内繊維メーカーの最高品質カーボンを使用したフープテクノロジーをフルレングスで採用することで、シャフト全体が均一に動くようなこれまでにないフィーリングを実現しています。

ネーミングの『アフターバーナー』は、戦闘機のエンジンから出る排気ガスにもう一度点火させて推進力を上げる装置。

これをシャフトデザインへ落とし込んでおり、オレンジとピンクのカラーリングは高揚感を与え、力強くボールが飛びだしそうな雰囲気を醸し出しています。

フレックスはR、SR、S、SX、Xの5種類で、重量は51g(Xのみ52g)で統一。重さに左右されることなく、純粋にフレックスで選択できるプロダクトになっています。

フープ層を全長に配するメリットとは

TRPX AFTER BURNER AB501(アフターバーナーAB501)

カーボンシャフトは、「ストレート層」と呼ばれる繊維配向角°0の層、ねじり剛性を担う「バイアス 層」と呼ばれる°45の層および断面方向の剛性を担うフープ層と呼ばれる°90の層で基本構成されます。

『アフターバーナー』の構造は、フープ層を全長に配していますが、シャフトの縦方向に対して、円周方向へリング状のように巻かれているといった方が分かりやすいかもしれません。

それがどのような効果をもたらすのか? シャフトは楕円に潰れてしなり、これを素速く戻すのがフープ層の役割。その挙動は、トップからの切り返しでバット側に負荷が掛かり、そのエネルギーがチップ側へ伝わっていき、ヘッドの重心特性を踏まえて一気にしなり戻ります。

先述した通り、フープ層が全長にリング状に配されているので、ドミノ倒しのように手元から先端にかけてなめらかにしなってくれるフィーリング。変形というよりも、力の伝動のスムースさが「鞭」のように感じる、という表現が合っているかもしれません。

入射角が安定するから低スピンになりやすい

TRPX AFTER BURNER AB501(アフターバーナーAB501)

ひとくちでいうと、ノンストレスシャフト。大きなしなり速いしなり戻りを両立させ、高初速、低スピンの力強い弾道が安定して打ちやすいと感じました。急激にしなり戻る、といった動きは一切ありません。

さらに、インパクト時の入射角が一定で、緩やかに入る特性があるので、スピン量を抑える仕組み。感覚的にはインパクトの前からヘッドが〝すっ〟と入ってきますが、球が暴れず左にも曲がりづらい。切り返しの時の再現性が高いから、結果としてあらわれてくる。

フレックスはR〜Xまで全5フレックスがありますが、すべて51gの同重量(Xは52g)で統一。

TRPX AFTER BURNER AB501(アフターバーナーAB501)
永井延宏プロ トラックマン試打データ

シャフトは硬くなるにつれ強度を増す必要があり、重量が増すのが一般的です。『アフターバーナー』では、同じ重量に揃えることで、フィッティングをする上でも、ウエイトに左右されることなく、純粋に硬さだけで判断できるプロダクトになっています。

フープ層の強さが鞭のようボールに伝わり、スイングのリズム、タイミングも与えてくれるエネルギー効率の良いシャフトといえ、ボール初速が必ず上がります。『アフターバーナー』のネーミング通り、ボールの推進力を上げる装置を十分に兼ね備えている。完成度は高い。

商品のお問い合わせ:TRPX
TEL:048-940-1910
http://www.trpx.jp


\ SNSでシェアしよう! /

GEW - 「ゴルフ通」に刺さるオリジナル情報メディアの注目記事を受け取ろう

TRPX アフターバーナーAB501

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

GEW - 「ゴルフ通」に刺さるオリジナル情報メディアの人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

    この記事をSNSでシェア

ライター紹介 ライター一覧

浅水敦

浅水敦

1971年東京生まれ。(株)明光商会入社後、7年半シュレッダー&パウチッ子&ボイスコールの営業(新規開拓営業部→第3直販部配属、外務省、宮内庁、旧富士銀行、日本興業銀行、大手宗教法人を担当)を経て1997年(株)ゴルフ用品界社入社。本誌及びWEB広告営業&編集、クライアントのビジネスマッチング、JGGANEWS編集委員などに従事。ゴルフ業界歴20年のベテラン記者。2003年取締役、2009年常務取締役、2017年1月専務取締役。

この人が書いた記事  記事一覧

  • 安定した飛距離性能を Arch『164α』『PROTO TYPE』シャフトを永井プロが徹底検証

  • ゴルフ場でプレーしているようなリアル感を再現 最新技術とグラフィックを備えた『Golf Navi(ゴルフナビ)』

  • さらに軽く、 もっと自由に振れる 『MK-7 PrototypeⅡ』

  • インドア、個人宅へ設置続々 創業30年の老舗が放つ 最新シミュレーション

関連記事

  • プロも多数愛用するIOMICの『メビウスブラック』グリップをテストする

  • 安定した飛距離性能を Arch『164α』『PROTO TYPE』シャフトを永井プロが徹底検証

  • 高いボール初速を実現!中条カムイ『TP-Xnitrogen』ドライバーを永井プロがテスト!

  • パター専用『Stability Shaft(スタビリティー・シャフト)』徹底解説

  • jBEAMの新製品『ZY-9』『J3 TOUR』を試打!イメージ通りの球が出るか

  • ミート率が上がるシャフト『ハドラス スマッシュ』を永井プロが試してみました