一人二役パターTAKUMI JAPAN『TF-01 MIRAI』を最新解析センサーを使って検証する
吉村真
1974年生まれ、長崎県出身。 パーツブランド、ゴルフ場経営、中古ゴルフチェーン、ゴルフ雑誌を渡り歩き、現在は「月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド」で地クラブの担当として取材、執筆。 国内を始め、中国、台湾、米...
SNSでシェアする
兵庫県神崎郡市川町―。国産初の軟鉄鍛造アイアンが生まれた町である。その市川町で60年以上の歴史を誇る共栄ゴルフ工業。そのスピンアウトブランド「TAKUMI JAPAN」を展開するのがTK2だ。
今回、試打したのはパター『TF-01 MIRAI』。詳細は後述するが、今回は神谷プロに試打してもらい、世界のトップランカーが活用するパッティング解析センサー「CAPTO」を使って、パターの特質を分析してもらった。
神谷幸宏
1987年生まれ。13才からゴルフを始め、ゴルフ場での研修生、元賞金女王のキャディ、トーナメント運営を経験。大学卒業後、ゴルフ工房でクラフトマン、シューフィッターとして活動。その後、地クラブメーカーを経て、2015年独立。現在はゴルフコーチ、シューズアドバイザー、クラフトマンなどトータルアドバイザーとして活動中。合同会社ジョイナー代表
1本でブレード型とマレット型の一人二役パターで状況に合わせる
『TF-01 MIRAI』は、それ自体は1本だがブレード型とマレット型に変形する形状変更型パター。 ブレード型の時は、ウイング構造がバックフェースの位置に納められている。一方でマレット型の場合は、ブレード型のバックフェース側に納められていたウイング構造が反転して、両翼が開いてマレット型に変形する。 特筆すべきは、ブレード型、マレット型のいずれの形状でも、何かしらの重量物を脱着することもないので、パターヘッドの総重量は変わらず、重心深度と慣性モーメント値が変化することになる。 速いグリーン、遅いグリーン、または、ロングパットが残りがちなコース、ショートパットが残りがちなコースなど、その日のコンディションに合わせて形状を選択できるパターだ。神谷プロが『TF-01 MIRAI』パターを試打
ブレード形状はボールが捉まりアッパー軌道でラインに乗せやすい
まずテストしたのはブレードの形状です。捉まる形状だと思います。様々な数値が計測されましたが特筆すべきは、「ローポイント」の数値ですね。「ローポイント」の位置が、ボールの手前6.9cmにありました。 「CAPTO」で表示される「ローポイント」は何ですか? 「ローポイント」とはストローク中のヘッドの最下点のことです。ブレード形状の時は「ローポイント」=最下点がインパクトよりも後方、つまりストローク中にパターヘッドが最下点を過ぎてインパクトを迎えやすい傾向が計測値に強く出ています。 理由はブレード型のヘッド形状もさることながら、ベンドシャフトが強く影響していると思います。 インパクトをアッパー気味に迎える。そのメリットは何ですか? インパクトでの入射角が鋭角なゴルファーはボールの転がりが余り良くない傾向にあります。逆にアッパーに入る軌道であれば、インパクトロフトも増えて、ラインにも乗せやすいと思います。 また、この結果からボールを体の中心や右側にセットしたいプレーヤーなどにも合いそうです。マレット形状はエネルギーロスが少なく、ショートしない
『TF-01 MIRAI』をマレット形状で試打したところ、「CAPTO」の計測結果ではエネルギーロスが少ない結果となっています。 エネルギーロスの少なさは、ボールの転がりなどにどのように影響しますか? ゴルファーがストロークをした分だけ、しっかり転がります。思った通りに体が動けば、そのストローク通りの距離や方向にボールは転がるということです。少し芯を外してトゥ側やヒール側でヒットしても、エネルギーロスが少ないですから、距離がショートしにくいですね。「CAPTO」のデータから神谷プロの総評
ブレード型 打ち出し角が1.9度の低めで、球の転がりの強さを感じられました。エネルギーバランスをみていくと、バックスピンではなく、トップスピンとのデータとなり0.2%プラスに働いています。 サイドスピン-0.4%のロスでかなり少ない範囲でおさまっています。ヒールヒットが影響して6.3%のロスをしてしまいましたが、この部分は練習でカバーできる部分だと考えられます。ローポイントの位置はボール手前6.9cm。 マレット型 マレット型の見た目の印象からか、ローポイントの位置がボール手前4.6cmとなり、思った場所に打ち出しやすくなった印象です。打ち出し角がブレード型からさらに低くなり、1.2度の打ち出し角となりました。より球の強さを感じられます。 初速もブレード型よりもさらに上がりました。それにはエネルギーロスが少なくなったことが影響しています。バックスピンのロスが-0.3%、サイドスピンのロス-0.5%、ヒールにあたったことによるエネルギーロスは-1.4%となりました。 ブレード型でもヒールにあたっていますが、マレット型の方がヒールヒットでもロスが少ないことがわかります。おそらく、トゥ側のヒットにも強いことでしょう。明らかに慣性モーメントが高くなり、ミスヒットに強くなったと考えられます。 商品のお問い合わせ:TK2 https://tajapan.com昨日多く読まれた記事TOP25
おすすめ
大型ヘッドとのコンビネーション抜群!打点がブレても当たり負けない藤倉コンポジット『スピーダー NX バイオレット』
2024年10月13日
おすすめ
打ち手の技量をフルに生かして スコアを出せるUT&アイアン イメージ通りの弾道で ピンをデッドに狙える アストロツアーのセカンドギア
2024年10月14日
おすすめ
ミス・ユニバース2017に選ばれた阿部桃子の母はプロゴルファー
2017年07月19日
おすすめ
アプリで自分仕様にカスタマイズ! 美ディスプレイとサクサク動作でストレスフリーの超高機能ウォッチ型GPS距離計『T11 PRO』
2024年10月12日
おすすめ
専門店がメーカーを順位付け 日米メーカーの得意分野が明確にわかれた
2020年08月30日
おすすめ
Diamana WS シリーズ|パワーフェードで飛ばす「元調子=上級者」を打破する新シャフト
2023年05月10日
おすすめ
行き過ぎた女性向けサービス?バリューゴルフ「女性1人目無料サービス」の問題に言及
2017年12月04日
おすすめ
ティーショットで曲がらない!?ブリヂストンゴルフ SUPER STRAIGHT(スーパーストレート)を打ってみた
2017年07月12日
おすすめ
『ミズノプロ 920』アイアン登場 「ミズノなのに、やさしい」 原英莉花「いー球です」
2019年08月19日
おすすめ
“難しい”とはもう言わせない 一新された本間ゴルフの『T//WORLD』
2024年10月07日
おすすめ
ツアーサポートの舞台裏 重量調整がしやすい『トリプルダイヤモンド』で つかまりを調整
2023年10月06日
おすすめ
「しなる」「ねじれない」「当たる」を叶えたシャフト 大型&高MOIヘッドの 強みを生かして飛ばせる “新生・青マナ”
2024年10月11日
おすすめ
日本シャフト、役員選任のお知らせ
2021年04月15日
おすすめ
ライトが『スーパーストローク』を本格販売!USPGAの4人に1人が使用する秘密とは
2020年05月21日
おすすめ
マジェスティ ゴルフ、ファッションとして楽しめる カジュアルなバッグ発売
2024年10月11日
おすすめ
Golf Pride CP2 Pro, CP2 Wrapを永井プロが検証
2016年10月12日
おすすめ
テーラーメイドゴルフ 役員人事のお知らせ
2024年09月30日
おすすめ
最速試打!? QPこと 関雅史プロも絶賛! 曲がらない、 飛び、低スピン、 寛容性が進化した スリクソン『ZXi』シリーズ
2024年10月10日
おすすめ
テーラーメイドの二代目M1、M2が3月9日同時発売へ
2017年01月18日
おすすめ
ボルビック VIVID(ビビッド)は目立つだけじゃない高性能ゴルフボールだ
2017年07月11日
おすすめ
ISPS半田会長「宗教とゴルフ」の在り方を熱弁
2020年10月12日
おすすめ
キャロウェイゴルフ、2018年上期の好業績を発表
2018年08月05日
おすすめ
フェアウェイウッドがバッグから消える日
2019年01月16日
おすすめ
『241CB』『242CB+』2モデルでコンボセットも可能! 「打感」「カオ」「抜け」が揃った本格ツアー系・軟鉄鍛造アイアンを常住充隆が試打
2024年10月09日
おすすめ
狙う、上げて止める、タイミングで選ぶシャフト『TGI』、『MAX GRAPHITE』 『PGI』
2023年09月11日