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  • フットジョイ『プロ/SL』3ウィズフィッティングを導入 『ドライジョイズプロ』との比較検証

    片山三将
    1965年9月21日生まれ、東京都出身。 1992年「月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド」(GEW)を発行する株式会社ゴルフ用品界社に入社。以来、編集&クライアントへの広告・企画を担当。 その一方、国際事業...
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    アクシネットジャパンインクは2月21日、3代目となるフットジョイ『プロ/SL』を発売した。 同モデルは2016年秋に初代が発売されて以降、 USPGAのツアー選手がこぞって着用したこともあり日本でも一気に人気を博したもの。 従来市場になかった「プロ仕様の本格派スパイクレスシューズ」という新たな市場を作った功績を評価する声も多い。その人気モデルの3代目ということで発売前から大きな注目を浴びているが、話題となりそうなのが「3ウィズフィッティング」の導入だ。昨年『ドライジョイズプロ』に導入して大成功を収めたフィッティングシステムを『プロ/SL』にも採用することを決定した。 その結果、『プロ/SL』は原則顧客への対面販売になるため、そこが強みのゴルフショップにとっては『ドライジョイズプロ』同様、大きなビジネスチャンスになるのではないか。そこで今回、3代目『プロ/SL』を本誌「ゴルフシューズ フィッティング考現学」の筆者でシューフィッターの神谷幸宏プロに徹底的に分析してもらった。特に、最先端の計測器を使用して行ったスパイクシューズとの比較テストは、必見だ。

    価格破壊に一石を投じた「3ウィズフィッティング」の成功

    フットジョイ『プロ/SL』3ウィズフィッティングを導入 『ドライジョイズプロ』との比較検証 ここ数年、ゴルフシューズの販売価格が下落している。価格偏重のネット販売の台頭やクローズアウト品の横行などがその要因だろう。低価格品が中心の市場になれば、当然メーカーとショップのビジネスは厳しくなる。市場も先細りする一方だ。 そういった中、より付加価値のある「性能を発揮できる足にあったシューズ」を顧客に提案するため、昨年小売側とフットジョイが共に注力して取り組んだものが『ドライジョイズプロ』の「3ウィズフィッティング」だ。 これは足長だけではなく、ウィズ(足幅)にもサイズを設けることで最適なシューズをゴルファーに提供するというもの。フットジョイは以前から「3ウィズ」の展開はしているが、昨年は「3ウィズフィッティング」を小売店からの協力を得ながら全面的に取り組んだ試みだった。このフィッティング販売は原則、顧客への対面販売となるため、路面店にとってはネットとの競合が避けられる、自店スタッフの販売スキルが活かせるといったビジネスメリットがあった。 その結果、「『ドライジョイズプロ』の前進でヒットモデルだった『D.N.A.』と比肩するような価値を各ショップから発信していただきました」(フットジョイ事業部)と大きな成果に手ごたえを感じたという。 正しく、製販が一体となって生み出したビジネスモデルといえる一方、『ドライジョイズプロ』の販売価格(オープンプライス)は2万円超ということを考えれば、低価格化が顕著なシューズ市場に一石を投じたともいえるだろう。

    『プロ/SL』にも「3ウィズ フィッティング」を導入

    フットジョイ『プロ/SL』3ウィズフィッティングを導入 『ドライジョイズプロ』との比較検証 そして、フットジョイは、付加価値のあるフィッティング販売の気運をさらに高めるため、2月から発売した3代目『プロ/SL』にも「3ウィズフィッティング」の導入を決定した。『プロ/SL』の初代が発売されたのは2016年10月。当時はすでにスパイクレスはあったものの、プロが好んで着用するスパイクレスというカテゴリーは存在していなかった。その市場を作ったのが『プロ/SL』だ。 フットジョイによれば、「『プロ/SL』は同ブランドのモデルの中で最もUSPGAツアーでの使用率が高いものという。プロがこぞって履く理由とは何なのか。「『プロ/SL』は、アウトソールに大きな特徴を持っています。スパイクレスというと皆さん不安に思うのがグリップ力だと思います。 特にゴルファーからの質問として多いのが、『スパイクと比べてどうなのかと?』。スパイクの場合、スパイクが芝を噛むので従来のスパイクレスと比べたらグリップ力は高いといえたでしょう。しかし『プロ/SL』はスタッド(硬めで細かいスパイク)がアウトソールについていて、これが芝と芝の間をグリップするわけです。 そうすると、従来のスパイクよりも地面に対するコンタクトのポイント数が遥かに多くなります。だからスパイクと引けを取らないグリップ力があるわけです。これに加えて、今回の『プロ/SL』は「インフィニティソール」と呼ばれる形状を採用しました。これはソールの形状が〝無限 = インフィニティー〟を表すように八の字になっていることで、前作よりもさらにアウトソールの接地面積、特に踵部分の接地面積を広げています。この安定感の良さがプロから評価されて、高い使用率につながっています」(フットジョイ事業部) グリップ力の進化による安定感の向上もあり、『プロ/SL』を着用するプロは増加の一途。昨年の全米オープン、全米プロでフットジョイ着用プロのうち25~30%ほどが『プロ/SL』を着用、同社製シューズ使用率ではトップを誇るという。その進化版といえるのが3代目の『プロ/SL』で、すでに多くのプロがスイッチを果たしているという。商品力と合わせてプロの露出も多いモデルが「3ウィズフィッティング」を導入する。ショップが魅力的な商材と捉えることは間違いないだろう。

    「サイズが合わないとせっかくのテクノロジーが活きてこない」

    フットジョイ『プロ/SL』3ウィズフィッティングを導入 『ドライジョイズプロ』との比較検証 そこで3代目『プロ/SL』の実力、そしてこのモデルが「3ウィズフィッティング」される価値について、本誌「ゴルフシューズフィッティング考現学」の執筆者でシューフィッターの神谷幸宏プロに語ってもらった。 「まず、『プロ/SL』を履いて感じるのはその軽さ、足が凄く上がります。あと、踵とシューズの接地面が大きいのでしっかりと踵をホールドしてくれる。とても履き心地の良さを感じます。  『プロ/SL』は幅の狭い順に M・W・XWと3種類のウィズ展開ですが、自分は普段 25・5㎝のWを着用しています。今回、WとXWを履き比べてみましたが、XWはかなりゆったりしますね。 同じ足長でもウィズが違うと履き心地がこんなにも変わってしまう。やはり、しっかりと自分に合ったウィズを選ぶことはとても重要だと改めて感じました。市場には様々な特徴のゴルフシューズがあり、それぞれに色んなテクノロジーが入っています。 ただ、テクノロジーが入っていてもそもそもサイズが合っていなければ、テクノロジーは活かしきれない。よって、まず自分のサイズに合ったシューズを探すことがとても大切になってきます。 具体的には、サイズが大き過ぎた場合だと靴の中で足が動いてしまうので、スイングの安定感がなくなってしまいます。あと、ケガもしやすい。大きければ靴の中で足が前に出てきてしまったりするので指や爪が変形してしまう原因にもなります。よって、タテのサイズも非常に大事ですし、幅(ウィズ)もあまりにもきついと小指や親指の付け根が痛くなったりします。だから縦と幅をしっかりと合わせることがとても大事です。 今回、昨年の『ドライジョイズプロ』に引き続き、『プロ/SL』の3ウィズ展開が始まりますが、スパイクレスでは初めてということです。特に『プロ/SL』は人気スパイクレスで履きたい人も多かった。 でも、サイズが合わなくて履けなかった人もいました。今回3ウィズ展開でほぼ全ての人が『プロ/SL』を履けるようになる。すごく期待する人は多いんじゃないかと感じています」 サイズが合わないとゴルフのパフォーマンスが落ちるだけではなく、足のケガにもつながる。自分の足に合うサイズを選ぶことがシューズフィッティングの決め手と神谷氏は力説する。グリップ力ではなくグリップの仕方の違い今回の『プロ/SL』は、新たなアウトソールのデザインを取り入れた結果、グリップ力が進化しているという。 ただ、ゴルファーが気になるのはスパイクシューズと比べてどうなのかという点だ。そこで神谷プロに最新計測器「スイングカタリスト」を使って、スパイク型の『ドライジョイズプロ』と『プロ/SL』のグリップ力の比較テストを行ってもらった。とても興味深いデータが出たので、以下、神谷氏のコメントを紹介してみよう。

    それぞれの推奨者は?

    フットジョイ『プロ/SL』3ウィズフィッティングを導入 『ドライジョイズプロ』との比較検証 そこで実際に双方を履いてみて、それぞれがどんなタイプのゴルファーにマッチするのか考えてみました。『プロ/SL』は『ドライジョ イズプロ』よりもバックスイングで体重が右に乗りやすいという特徴があります。よって、より右足に体重を乗せてスイングしたい人には『プロ/SL』がオススメです。 一方、あまり左右の体重移動を使わず、その場の回転でスイングしたい人には『ドライジョイズプロ』が向いているでしょう。具体的に横方向(左右)の力の掛かり方の数値(ニュートン)を見ても、『プロ/SL』の171という数値に対して、『ドライジョイズプロ』は163と力の掛かり方が少なめです。 『プロ/SL』の方が横方向へ力をかけやすいのは数値にも表れています。次に縦方向(垂直)のデータですが、『プロ/SL』が1079、『ドライジョイズプロ』が1129と『ドライジョイズプロ』の方が縦方向の力を使いやすいという結果が出ました。 このことから『ドライジョイズプロ』の方が地面を蹴りやすいとはいえると思います。

    どんなコースに合っているのか

    フットジョイ『プロ/SL』3ウィズフィッティングを導入 『ドライジョイズプロ』との比較検証 左:プロ/SL、右:ドライジョイズプロ
    以上、それぞれのモデルをスイングタイプ別に棲み分けましたが、コースの特徴で双方選ぶというのもいいでしょう。 例えば、フラットなコースなら地面全体をグリップしやすい『プロ/SL』が合うでしょうし、傾斜が強い山岳コースなら点でしっかりと地面をつかむ『ドライジョイズプロ』の方がいいでしょう。

    ウィズが合わないとスイングも安定しない

    フットジョイ『プロ/SL』3ウィズフィッティングを導入 『ドライジョイズプロ』との比較検証 そして、最後に『プロ/SL』で自分に最適なウィズであるWとやや大きめのXWの比較テストも行ってみた。 数値を見ると、大きめのXWだとトップの位置で右足に体重が掛かる割合が71%、最適なWだと81%になりました。やはり自分に合っているウィズだと右足にしっかりと体重を乗せやすいという結果が出ました。 あとは、ウィズが大きいと微妙に右足に体重が乗るタイミングもズレやすい。自分に合わないウィズだとスイングが不安定になりやすいことも分かりました。 以上、神谷氏によるスパイクとスパイクレスのグリップ力の比較テスト、そしてウィズの比較も実施した。 データが示した通り、スパイクとスパイクレスは、グリップ力の違いではなく、スパイクは点、スパイクレスは面でグリップするということが違いになる。よって、どちらのグリップ方法を選ぶか、個々のゴルファーの好みで選ぶべきである。 また、ウィズの比較テストでも明らかになったように、やはり自分の足に最適なサイズのシューズを履くことはすごく大事。3ウィズフィッティングをしっかり受けることがケガを防止するだけではなく、スイングにもいい影響が出ることが今回のテストで分かった。是非、販売最前線でも参考にしてほしいデータだ。

    スパイクレスはグリップ力でスパイクに劣らない

    今までスパイクレスはスパイクよりもグリップ力が弱いと思われていましたが、上記3ポイントにおけるグリップ力を比べると決してそんなことはありません。データでも解説した通り、スパイクは点で、スパイクレスは面でグリップするという違いがあるだけなのです。
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