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徹底解説『ARTISAN GOLF IRON SERIES』マイク・テーラーが放つ鍛造アイアン

ギア評価 吉村真

世界のトッププレイヤーが全幅の信頼を寄せる研磨師マイク・テーラー。その匠が次に放つ鍛造アイアン『ARTISAN GOLF IRON SERIES』。

来春、ツアーカスタムレベルの高い品質、感動の打感がゴルファーへ贈られる。

『ARTISAN GOLF IRON LS☆720 SERIES』は、ツアーで実証されたオーセンティックなヘッド形状の『LS☆720MB(マッスルバック)』『LS☆720HM(ハーフマッスル)』『LS☆720CB(キャビティバック)』の3種類をラインアップ。

徹底解説『ARTISAN GOLF IRON SERIES』マイク・テーラーが放つ鍛造アイアン

マイク・テーラーがハンドグラインドしたマスターヘッドをスキャンし、超精密ミルド加工を施すことで、形状を忠実に再現。

さらなる精度の高さを求め、生産は精度と品質の高い信頼を担保するMADE IN JAPAN。

LS☆720MB|世界NO.1プレーヤーが数多くの勝利を収めた形状

LS☆720MB|厚いインパクトでボールが一瞬ふわっと消えてピンまで飛んでいく

メジャータイトルホルダーがこよなく愛したオーセンティックなヘッド形状のマッスルバックアイアン。厚くやわらかい打感を好むプレーヤーに、スーパースターと同じ本物を望むゴルファーに向けたアイアン。そして、あのブランドが大好きだったゴルファーにも垂涎のクラブだろう。

特にフェース形状は、クラブに煩い工房店主なら見覚えがあるはず。実はこの『LS☆720MB』のフェース形状は、世界No.1プレーヤーが使用していたクラブと瓜二つ。

実際、彼は「マイクにしかクラブを触らせない」と全幅の信頼を寄せていた。そのフェース形状といっても過言ではない。その形状なのである。それをマイク・テーラーが蘇らせた。

ツアーで実証済みのスコアラインを超精密ミルド加工で平滑性を高め、正確なボールコンタクトによる安定性を極限まで高めた。最適なスピン量とコントロール精度は、数々の勝利を手にしたツアープレーヤーが実証済みだ。

厚いインパクトでボールが一瞬ふわっと消えてピンまで飛んでいく

厚いインパクトでボールが一瞬ふわっと消えてピンまで飛んでいく

第一印象はシンプルな形状で、これが世界のトッププロが信頼を寄せるマイク・テーラーの代表作だと思います。

アドレスすると小ぶりなヘッドサイズが際立っており、ネックとフェースの繋がり部分であるポケット部分が狭く、フェースの打球面がシャフトに近い。シャフトと近い場所でボールとコンタクトするというイメージが湧いてきます。

非常にシャープで、輪郭が美しく、スクエア感が強い。ネックからリーディングエッジへの繋がりなどは、ピタッーとラインが出せそう。メジャーで活躍するツアープロがトーナメントの現場で、ピンを狙うフィーリングを想像できるアイアンです。

試打した印象は

試打した印象は

『LS☆720MB』は、いやぁ~、自分もメジャーを戦うツアープロになった気分になって、ピンを狙うフィーリングが出てきますね。

見た目はコンパクトでボディ自体が薄く感じるので、飛距離への不安がありましたが、実際に打ってみると非常に厚いインパクトでボールを捉えました。

インパクト効率も1.39と、非常に厚いインパクトにクラブが導いてくれたという印象です。さらにスピンもしっかり入っており、弾道もコントロールされています。

そして、やはりアーティザンらしさというのが打感に表れている。何と表現して良いのでしょうか。ウエッジの試打の際も感じましたが、「やわらかい」という表現とは少し違って、ボールが消えていくような打感で、かつ、ボールがパーンっとピンに向かって飛び出していく。ウエッジも同じですね。

パッとボールにコンタクトすると、一瞬ヘッドからボールがふわっと消えるような感触なんですが、スッとラインが出て、ピンのところでピタッと止まる。そんなイメージが162ヤード先まで繋がり、ピンまで飛んでいくイメージです。

形状、そしてバックフェースの現代的な機能のスリット、そして打感がバランス良く作りこまれたアイアンというのが総合的な印象ですね。やはり、世界のトッププレーヤーが使う部類のアイアンというのが、非常に分かりやすく伝わってくるアイアンです。

LS☆720HM|あのフェース形状をそのままにやさしさをプラス

LS☆720HM|あのフェース形状をそのままにやさしさをプラス

マッスルバックモデル『LS☆720MB』のフェース形状、そしてサイズをそのままに、ソール幅を広げて、かつ、バックフェースの上部半分をキャビティ化したのが『LS☆720HM』。

マッスルバックの厚い打感と振り抜きのよさを維持しながら、やさしさをプラス。トゥ側にウエイトを配置し、スコアラインセンターに重心を近づけたCoF設計だ。

ロフト角は『LS☆720MB』より1度立っている設定ながら、構えたイメージは『LS☆720MB』と寸分も狂わない。

その統一されたイメージは、研磨師としてのマイク・テーラーのなせる技といえるだろう。スペック的には『LS☆720MB』よりフェースプログレッションが若干強く、ロフト角が1度立っていながら、同じ見え方にデザインされている。

マッスルバックに苦手だという固定概念があるプレーヤーでも、ショットに臨む際の構えたフィーリングは、世界屈指のツアープレーヤーと同じだ。

若干の幅広ソール、キャビティが低重心感、深重心感を生み大型ドライバーとの相性抜群

若干の幅広ソール、キャビティが低重心感、深重心感を生み大型ドライバーとの相性抜群

デザイン的には、バックフェースに少しだけキャビティ構造が設計されていますが、『MB』のボディの厚みも意識しています。また、キャビティ部の中にスリットが設計されており、飛びと打感の両立を意図している印象です。さらに、『MB』より若干ソール幅が広く、低深重心効果が期待できそうです。

構えた印象は一見『MB』と同じですが、ロフトが1度『MB』より立っており、ネックの見え方は、オフセット感も含めてデザインされています。その意味では『MB』より捉まる弾道、ボールの上がりやすさをイメージできます。

試打した印象は

試打した印象は

飛びますね。重心特性が少し変わるだけで、トップからダウンスイングに移行するタイミングも取りやすく、昨今の大型ヘッドのドライバーとの組み合わせもイメージできます。ですので、自然と体が反応してエネルギー感が生まれて、飛距離に繋がっています。

打感もキャビティが少しデザインされているにも関わらず、『MB』と同じようにふわっとインパクトでボールが消えて、スッとラインが出てボールが飛んでいく心地よさ。実際、コースで打ってみたい。

データでもインパクト効率は1.39と高く、ロフトも1度立ったこともありキャリー163.9ヤード、トータル飛距離173.3ヤードと両面で『MB』を上回る結果です。7番アイアンですが、私の年齢(51歳)で7番アイアンでキャリー160ヤードを超えてくると、ゴルフが楽になります。

『MB』と比較すると、やや現代的なアイアンで、低重心感、深重心感、そして『MB』より少しだけ広いソール幅が生み出すヌケが、バランス良く纏まっている。そのような意味で『HM』は顔つきはシャープですが、寛容性の高さが明確に出てくるアイアンです。

その中で、『HM』と相性の良いゴルファーは、オートマチックなイメージでスイングするゴルファーです。

少しだけ幅広に設計されたソールは、リーディングエッジからラウンドがあって、様々なライにも対応できる寛容性もありつつ、幅広いゴルファーが世界のトッププレーヤーが求める弾道を味わうことができるアイアンですね。

LS☆720CB|ワイドソールの本格派コンパクトキャビティ

LS☆720CB|ワイドソールの本格派コンパクトキャビティ

キャビティアイアンといいながら、本格派コンパクトキャビティアイアンというに相応しい『LS☆720CB』。

『LS☆720MB』のフェース輪郭をもとに、フェースサイズを拡大。構えやすさ、ラインの出しやすさを維持しながらバックフェースは全面キャビティ化。そしてワイドソール化を設計に盛り込んだ。

シンプルかつ、スキルの高さを感じさせるたたずまいながら、非常にやさしい性能を持ちわせたアイアンが『LS☆720CB』といえるだろう。

ゆえに、昨今のやさしいといわれるアイアンと異なり、使い手であるゴルファーにも、ツアープレーヤーが感じる本物のアイアンというものを感じさせてくれる。かつ、軟鉄鍛造アイアンの妙味である厚くやわらかい打感とともに、フォージドアイアンに挑むゴルファーに寛容性を施している。

すべてのゴルファーが挑むに相応しい、マイク・テーラーの軟鉄鍛造アイアンだといえるだろう。

距離も追及するがピンも狙うプロの欲求を満たしながら寛容性を付加したキャビティ

距離も追及するがピンも狙うプロの欲求を満たしながら寛容性を付加したキャビティ

バックフェースに分かりやすくキャビティ構造がデザインされており、『MB』『HM』同様にスリットがデザインされています。

ヘッドサイズが少し大きくなりますが、フェース面とネックが繋がる部分のポケットも少し広くなりますので、シャフト軸より少し遠い、フェースセンターでインパクトさせたいという意図が伺えます。

ただし、いわゆる大型ヘッドという部類のアイアンではなく、全体の形状はバランス良く締まったヘッド形状といえるでしょう。

ホーゼルの長さも『MB』『HM』と同じ長さに設計されていますので、ホーゼルの長さに対しての全体形状の作りこみ、プレーヤーに対してのヘッドの見せ方はマイク・テーラーの研磨技術がなせる技だと思います。

試打した印象は

試打した印象は

『MB』『HM』と比較して少しだけヘッドサイズが大きいこともあり、インパクトで感じる重心の深さがボールを拾いにいくようなヘッド挙動に繋がっている印象です。

その点がスピンがしっかり入ってくる性能を具現化しています。結果として、キャリーも『HM』より伸びて、それでいてボールがしっかり止まっているイメージです。

弾道的には高弾道で飛んで、でもグリーンを外さない。この点は単なる飛び系アイアンと明確な違いが見て取れます。つまり、ツアープロが求めるスピン性能や縦の距離の安定性、それらに対するシビアさなど、それらの点をカバーしながらやさしさを加味した印象です。

シリーズの中では強い深重心感がありますので、切り返しからダウンスイングにおけるクラブの挙動が、より大型ヘッドのドライバーのスイングイメージと相性が良いと思います。

スイング中に体でリードして、インパクトでスクエアな面を作っていく動きも顕著に出てくるアイアンだと思います。その意味で、現代的なスイングに一番マッチしそうなアイアンだといえるでしょう。

もちろん、打感は『MB』『HM』と同じで、インパクトでふわっと消えるような、何ともいえない心地よい打感は『CB』も同じですね。


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ライター紹介 ライター一覧

吉村真

吉村真

1974年1月22日生まれ、長崎県出身。
パーツブランド、ゴルフ場経営、中古ゴルフチェーン、ゴルフ雑誌を渡り歩き、現在は「月刊ゴルフ用品界」で地クラブを中心に取材、執筆。
国内を始め、中国、台湾、米国のゴルフ用品工場の取材経験もあり、地クラブ・工房ビジネスへの有益な情報発信、国内外の製造拠点などの取材を通してゴルフ用品市場の発展に貢献したいと、東奔西走。ほかには日本ゴルフ用品協会広報委員会アドバイザリースタッフ、販売技術者資格(日本ゴルフ用品協会認定)取得。
プライベートでは1歳男児の日々の成長と格闘中。

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