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  • ヘッド最終工程 今でも「人の手」がヘッド造りの要諦だった!

    松浦真也
    元日幸物産株式会社 代表取締役社長 松浦真也 1973年、徳島県生まれ。埼玉大学工学部環境科学工学科卒業後、空調機器企業で原子力関連機器の設計に携わる。2003年よりゴルフジャパン販売代表取締役。実店舗経営でオ...
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    月刊ゴルフ用品界2017年11月号に掲載された「現場放浪記 第6回」をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。
    ゴルフヘッドの一大生産拠点である中国の工場現場から、チタンドライバーはどうやってできるのか。鋳造(ちゅうぞう)ドライバーヘッドを例にお伝えしています。前回でIP加工まで終わり、残すは塗装と組立のみ。今回は最終ヘッド仕上げを行う諾文ゴルフ五金制品廠(広東省東莞市)を訪れました。 前回の記事はこちら 丁寧な前準備がIP加工屋のノウハウ

    21 手作業でマスキング

    ヘッドに塗装をする最初の工程はマスキングです。塗料を塗らない箇所をマスクし、後で剥がします。 マスキングする箇所は曲面なので、「伸びる」シートを貼り付けてゆきます。また耐熱性があり、後述のサンドブラストに耐える強度のある専用シートを使っていました。 ソール部分のマスキング作業は、まず全体にシートを貼り、塗装する部分とマスクする部分の境界線に沿ってカッターナイフを使って切断し、不要な部分のシートを剥がすという流れです。ソールの凹凸が塗装の境界になっていることが多いので、そこをガイドにして切断することが多いそうです。 フェース面はより正確にカットするため、モデルごとに専用のカット済みマスキングシートを用意し、スコアラインを目印にして貼り付けます。 このようにして「塗装しない部分」をマスクしますが、カッターナイフを使って切断していく作業はまさに職人技。社長の黄さんによると、「仕上げ作業は10~15人で、殆どが女性。ヘッドに傷を付けずにラインを出していく細かい作業は経験が必要だし、やはり手先の器用な女性がいいんだ」とのこと。皆、5年以上の経験がある作業員との事でした。

    22 サンドブラスト

    マスキングされたヘッドは塗料の密着を良くするために、塗装する部分の表面をザラザラにします。これはサンドブラストと呼ばれ、専用の砂を圧縮空気で吹き付け、塗装する箇所の表面を粗くする作業です。

    23 パテで手直し

    まだ塗装はできません。サンドブラストすると金属表面の微細な孔や凹みが現れることがあり、これをパテを使って埋めていきます。目視での作業なので目が良い人でないと難しそうでした。

    24 塗装作業

    いよいよ塗装です。専用のブース内での手作業で、吹き付け塗装をしていました。大規模工場では一部自動化されているそうですが、中小の現場ではまだまだ手作業です。 昨今では中国国内でも工場排気に関する規制が強化され、有機溶剤ガスを含む塗装ブースの排気はそのまま大気放出できなくなり、浄化設備の設置が義務付けられるなど、ヘッド工場の経営も「メンドクサクなって来ているよ」(黄社長)とのこと。

    25 乾燥炉へ

    塗装が終わったヘッドは10個程度ずつツリーに吊り下げられ、乾燥炉に入れられます。工場では90度で40分程度加熱し、硬化を促進させます。 塗装に使う塗料はほとんどが「ウレタン系塗料」で、硬化剤も配合しているそうです。

    26 仕上げの手作業

    冷却後、手でマスキングシートを剥がします。そして大事なロゴ入れです。 ソールにはメーカーロゴ、モデル名、ロフトなどが凹みで表現されており、そこに塗料を流し込みます。その作業も職人技。とても細い部分に塗料を流し込むので、「注射器」を使って色を入れていきます。 ここもやはり女性の職場。細かな手作業の連続で、一人当たり数百個も一日で仕上げることもあるそうです。

    27 完成そしてクラブ組立

    こうしてドライバーヘッド部分がようやく完成しました。諾文ゴルフ五金制品廠ではヘッドの完成後、単体で国外に出荷したり大手ベンダーに納品されたりするそうです。 組立てラインでの工程は工房と変わりません。大型のシャフトカット機でバット側、チップ側をカット。その後に先端の接着部分の塗装を剥がし、粗くします。 この時ただ差し込むだけで先端を粗くする装置(2万元程度・約30万円)を使って、わずか2秒で完了していたのが印象的でした。ソケット挿入もシャフト10本分を一度に圧入する機械を使っています。 ヘッドはホーゼル内を洗浄した後、シャフトを接着。自動で接着剤を出す機械を使いますが、基本的には手作業です。 次にグリップを装着。これも工房でのやり方と何ら変わりません。 最後にシュリンクや各種ラベル貼り付け、検品をして完成です。これでようやく、ドライバーが完成しました。どんなモノ作りであっても「人の手」が大事な場面で必要なのは印象的でした。 AIや全自動ラインといったテクノロジーは、ゴルフについてはまだ先のようですね。次回からは「キャディバッグが出来るまで」をレポート予定です。お楽しみに。
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