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  • 円安で加速するダンロップのグローバル戦略

    編集部
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    ダンロップスポーツは2015年2月10日、2014年12月期(1-12月)の決算説明会を都内展示ホールで開催した。同社によれば、同期の売上高は前期比6%増の709億円だったが、営業利益は25%減の21億円、経常利益は2%減の31億円、そして純利益は26%減の11億円と増収減益となった。 同社は増収減益の要因として、「ゴルフクラブ微減」、「ゴルフボール減」、「ゴルフ用品増」、 「テニス増」、「ウェルネス増」を挙げる一方、地域別では「日本増」、「アジア増」、「欧州増」、「北米減」としている。 売上高は3期連続増収を果たしたものの、損益は円安の影響で厳しくなった。今後は海外業務におけるコストの削減や海外での販売比率の向上、そして国内販売価格の引き上げも検討材料に入れながら、為替に強い企業体質の強化を図っていくという。 また、同社は2015年の事業方針も同時に発表、売上高を前期比11%増の790億円と過去最高を見込むとともに、円安の影響を増販や原価改善でカバーしていくという。 2015年の事業方針のトピックスを挙げるなら、国内ゴルフクラブの販売計画と海外のゴルフクラブ拡販となるだろう。 まず前者についてだが、これは前年比7億円増を見込む。全体的な市況は年末から年明けにかけてショップが仕入れを減らしたこともあり、メーカー出荷は鈍化している。だが、店舗在庫は減りつつあり、メーカーの出荷額は今後伸びると予想する。さらに、年末には『ゼクシオ』がモデルチェンジする。これもプラス材料と見ているのだ。 一方、海外のゴルフクラブ拡販は、昨年から強化する『ゼクシオ』と『スリクソン』をさらに広げる方針だ。『ゼクシオ』の拡販は、欧州・アジアは1~3倍の売上増を見込むが、世界最大の北米は32.7倍と大幅増を計画。「現状、北米の『ゼクシオ』の取扱店舗は90カ所程度です。当初はアジア系ゴルファーを中心に販売してきましたが、最近は白人ゴルファーの需要も伸びています。『ゼクシオ』のように値崩れしない商材を欲するショップも増えているので、このニーズにミートさせながら販路を拡大していきます」(野尻恭社長) また、『スリクソン』は、日本では展開しないアベレージモデルの今期投入も検討している。 「日本ではプロ・上級者用というイメージで棲み分けていますが、海外は市場性が異なります。『スリクソン』のクラブをアベレージ層に広げられる手応えはあるので、ここにボリュームを求めていくことを考えています」(野尻氏) PGAツアーの露出度アップもあり、ここ数年、『スリクソン』のブランド認知度は飛躍的に向上している。この上げ潮ムードに乗って、アベレージ層、米で言えば「エンジョイゴルファー」へ売り込みをかけていく。ただ、日本ほどゴルファーの腕前や趣向で市場がセグメントされていない北米向けの戦略としては、あまり前例がない。国土が広い北米に対して、ナショナルキャンペーンを張るのが大手メーカーの常套手段となるが、これを踏襲するのか、それとも欧州大陸で実績を積み上げている局地展開で面を広げていくのか。 いずれにしろ、為替に強い企業体質を作るには、北米のクラブ販売比率を上げるのが必然なだけに、この大いなる挑戦はダンロップスポーツの正念場とも言い換えることができる。
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