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キャロウェイを抜く! ナイキの怪気炎

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その主役が『VR_S コバート ドライバー』というもの。真っ赤なヘッドカラーが特徴で、新しい弾道調整機能が搭載されている。1つのヘッドから5種類のロフト角と3種類のフェース角が設定でき、好みの弾道に合わせて計15種類のヘッド仕様が選択できる。開発責任者のトム・スタイツ氏は、「調整の組み合わせは100万通りから15万通りに絞り込み、結果、15種類に落ち着きました。当社ではこれが、最適な選択肢だと確信している。ゴルファーを悩ませないことも重要ですからね」と説明している。
 
しかし、最大の特徴は調整機能ではない。同社はこの商品を「世界初の高速キャビティバック・ドライバー」と謳っており、独特のソール形状とその効果を強調している。簡単にいえば、ソール後部を大きくえぐり、凹部の内壁に重量を集めることで重心深度を浅く設定。これによりボールのスピン量が軽減され、「最適な打感」や「棒球で飛ばす」ことを重視した。一般的には、重心深度が浅くなるとフェース面のスイートエリアも縮小するが、フェースに3段階の肉厚設計を施すことで、「より広い高反発エリアでボール初速を向上させました」と話している。
 
スタイツ氏といえばこれまで、慣性モーメント(MOI)の向上を開発コンセプトの主軸に据えてきた。飛球の方向安定性に寄与するMOIは、ヘッド外殻部の質量が高まるほど数値があがり、そのため四角形の『サスクワッチ』に代表される異形のドライバーも商品化された。今回はそれと正反対のコンセプトだが、「MOIは今でも重要な開発要件だと考えており、科学的にも実証できます。しかし、これを追及することでゴルファーが違和感を覚える形状になるなら、改良を加える必要もある。『コバート』は視覚的な壁を取り除き、性能を高めることに成功しました」
 
「世界初」を強調するコンセプトだけに、市場への投入前にゴルフメディアを「洗脳」する必要があった。それが世界から35名のゴルフ記者を集めた最大の理由。2日間のメディアトリップは、初日に派手なプレスイベントを開催し、デイビス社長が「NON-STOP INNOVATION」を連呼。さらに、本誌の単独取材に対して「ナイキゴルフは3年以内に1000億円を達成したい。長期的にはゴルフブランド世界一を目指します。そのための基本は、すべての製品で革新を止めないこと。今回発表した商品群に、その精神が込められています」
 
ちなみに2日目は、午前8時の講義からはじまった。日本から訪れた7名の記者は、ゴルフシューズ、クラブ、アパレル、ボールの順に各担当者から説明を受け、すべての授業が終わったのは午後3時半という長丁場。掲載した動画は、その流れを要約してまとめたものだ。同社は、来年2月に行われるジャパンゴルフフェアに6年ぶりの出展を決定。デイビス社長、スタイツ氏も来日する予定だとか。


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